【助産師監修】抱っこ紐は何ヵ月から使える?抱き方別の開始時期と安全な使い方

抱っこ紐_サムネイル
  • 「抱っこ紐はいつから使えるの?」
  • 「首がすわる前に使って大丈夫?」

そんな風に迷っていませんか。

多くの抱っこ紐は、新生児や生後1ヵ月頃から使えるように作られています。ただし、使い始めてよい時期は製品と抱き方によって異なり、正しく使うことが前提です。

この記事では、抱っこ紐の使用目安を、抱き方別に解説したのち、抱っこ紐を安全に使うためのポイントも解説します。

目次

抱っこ紐はいつから使える?

抱っこ紐の使用時期の目安
抱っこ紐の使用時期の目安

一般的に皆さんがイメージするような、赤ちゃんを体の前で縦向きに抱く使い方は、首がすわる生後4ヵ月頃からが目安です。一方で、頭当て付きで縦対面抱っこができる製品なら、生後1ヵ月から使えるものもあります。

抱っこ紐は、製品の種類によっても使用できる時期が異なります。製品別の基本的な使用期間の目安は、次のとおりです。

  • ベビーキャリア: 生後4ヵ月頃〜24ヵ月
  • スリング: 生後0ヵ月〜6ヵ月
  • ヒップシート: 生後7ヵ月頃〜36ヵ月
  • おんぶ紐: 首がすわる生後4ヵ月頃〜36ヵ月

エルゴやベビービョルンなど、腰ベルトと両肩ベルトが付いた多機能な製品は、一般的にベビーキャリアに該当します。

購入前や使用前には、取扱説明書で月齢・体重・抱き方の条件を確認しましょう。

抱き方別の使用開始時期

抱っこ紐をいつから使えるかは、抱っこ紐の種類だけでなく「どんな抱き方をするか」によっても異なります。

抱っこ紐の使用形態(どんな抱き方をするか)は、横抱っこ・縦対面抱っこ・前向き抱っこ・おんぶ・腰抱っこの5種類です。

抱っこ紐の使用時期を判断する際に参考になるのが「SG基準」です。SG基準とは、製品安全協会が定めた、消費生活用製品の安全性に関する基準です。抱っこ紐にも、赤ちゃんの月齢や抱き方に応じた基準が設けられています。

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抱き方使用開始・上限の目安
横抱っこ0ヵ月〜腰すわり前の6ヵ月まで
縦抱っこ首がすわる4ヵ月頃〜24ヵ月まで
頭当て付きの縦対面抱っこ1ヵ月〜24ヵ月まで
おんぶ(背負い式)首がすわる4ヵ月頃〜36ヵ月まで
腰抱っこ腰がすわる7ヵ月頃〜36ヵ月まで

ひとつの抱き方に特化した製品と、複数に対応する製品があります。

抱き方別の使用開始時期
抱き方別の使用開始時期

横抱っこ:生まれてすぐ

横抱っこは、生まれてすぐからできる抱っこの仕方です。横抱っこができる抱っこ紐は、出生後から腰がすわる前(生後6ヵ月頃)まで使えるとされています。

首がすわる前までは、横抱っこをするときに頭当てと背当てを使い、手を添えて赤ちゃんを支えます。

なお、横抱っこ式でも、赤ちゃんの脚をまっすぐな状態に固定せず、自由に動かせるようにする「股関節脱臼防止構造」がない場合は、生後3ヵ月以降が対象となります。股関節脱臼防止構造がないと、赤ちゃんの脚の動きが制限され、脚が伸びた状態になりやすいためです。

赤ちゃんの脚を適切な位置に保てるよう横抱きのスリングを使う場合も、両脚がM字型に曲がる姿勢を意識しましょう。

参考:日本整形外科学会・日本小児整形外科学会|股関節脱臼予防と早期発見

縦対面抱っこ:首すわった4ヵ月頃から

縦対面抱っこができる抱っこ紐は、首がしっかりすわる生後4ヵ月頃から使えます。

頭を支える機能付きで、生後1ヵ月頃から使用できるものもあります。縦対面抱っこができる抱っこ紐を、首すわり前から使う場合は、付属のサポート部品の有無や月齢ごとの装着方法など、製品ごとの使用条件を確認しましょう。

前向き抱っこ:首すわった4ヵ月頃から

前向き抱っこは、赤ちゃんが使用者と同じ方向を向く抱き方です。首がしっかりすわる生後4ヵ月頃から使い始めるのが目安とされています。

SG基準では24ヵ月までとされていますが、実際の開始時期や上限は製品によって異なります。赤ちゃんの発達状況と、使用する製品の取扱説明書を確認してから始めましょう。

おんぶ:首すわった4ヵ月頃から

おんぶ紐を使い始める時期は、首がしっかりすわる頃(生後4ヵ月くらい)からが目安です。

東京都の商品等安全対策協議会の報告では、4ヵ月以上の子どもの転落事例のうち、おんぶに関するものが多くみられました。特に着脱時は、赤ちゃんが動いて姿勢が不安定になりやすいため、注意が必要です。

慣れるまでは低い姿勢で行うか、家族などに支えてもらうようにしましょう。

腰抱っこ・ヒップシート:7ヵ月頃から

腰抱っことは、赤ちゃんを使用者の腰骨の上で支える抱っこの仕方です。腰抱っこができる抱っこ紐やヒップシートを使う時期は、腰がすわる生後7ヵ月頃から36ヵ月までが目安です。

背当てがあり、からだを保持できる製品は、生後4ヵ月頃から使用できる場合もあります。

抱っこ紐を安全に使うポイント

抱っこ紐を使い始めるときは、月齢の目安を確認することはもちろん、正しい方法で使うことも大切です。

赤ちゃんを抱っこ紐に乗せるたびに、次の点を確認しましょう。

  • カチッと留める部分が外れていないか
  • 肩や腰に回すひもが緩すぎないか
  • 赤ちゃんの位置や姿勢に無理がないか

また、抱っこ紐を長時間つけ続けると、抱く側も赤ちゃんも疲れやすくなります。必要に応じて抱っこ紐を外して休憩を取りましょう。

抱っこ紐を安全に使うポイント
抱っこ紐を安全に使うポイント

乗せおろしや使用中の体勢に注意する

赤ちゃんがずれたり、抱っこ紐からすり抜けたりするのを防ぐため、乗せおろしは低い姿勢で行いましょう。

手洗いや靴を履く場面では、前かがみになりがちです。前かがみや横に傾く動作は、転落の可能性が高いため注意してください。

おんぶをするなら慣れるまでは一人で着脱しない

おんぶ紐を使う場合、慣れるまでは家族などに支えてもらいながら着脱すると安心です。赤ちゃんが動いたときも、落ち着いて装着しやすくなります。

一人で行う場合は、床に近い場所や広いソファの上を選びましょう。

ベルトは緩みがないように締める

ベルトに緩みがあると、赤ちゃんとの間に隙間が生じます。隙間が大きい状態では、赤ちゃんが横からすり抜けて落下する危険性が高まります。

抱っこ紐のベルトの長さは、着用者や服装が変われば、適切な長さも変わります。使用するたびに、ベルト・バックル・安全ベルトにゆるみがないかを確かめてください。

参考:独立行政法人国民生活センター|抱っこひもからの子どもの落下に注意!

抱っこ紐についてよくある質問

抱っこ紐を使う場面や使用上限について、よくある疑問にお答えします。

抱っこ紐しながら自転車に乗っていいですか?

道路交通関係法令により、赤ちゃんを前に抱っこしたまま、自転車を運転してはいけないと決められています。おんぶ紐を使いながら自転車に乗っていいかどうかは、各都道府県の規則によって異なります。

転倒時の危険も考え、ほかの移動手段を選ぶとより安心です。

参考:消費者庁|子どもを事故から守る!事故防止ハンドブック

10キロ以上の子に使える抱っこひもはありますか?

体重10kg以上に対応する抱っこ紐もありますが、10kgを超えると、肩や腰への負担を感じやすくなります。体重を分散しやすい構造や、ヒップシート付きの製品も選択肢になるでしょう。

抱っこ紐は何歳まで使えますか?

抱っこ紐の使用形態によって異なります。

SG基準では、縦抱っこは24ヵ月、おんぶと腰抱っこは36ヵ月を上限としています。

ただし、実際の対象月齢と上限体重は、製品ごとに決められています。詳しくは、取扱説明書を確認してください。

赤ちゃんの安全を守るために抱っこ紐は正しく使おう

抱っこ紐の開始時期は、製品と抱き方によって異なります。月齢だけで判断せず、首すわり・腰すわりなど赤ちゃんの発達状況もあわせて確認しましょう。

どの抱き方でも、使用する製品の取扱説明書で対象月齢・体重・発達の条件を確認し、記載された方法に沿って使うことが大切です。

首すわりや腰すわりの判断に迷う場合は、健診時に医師や助産師へ相談してみてください。

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