下村 民子
1980年生まれ。長野県千曲市出身。2002年に信州大学医療技術短期大学部 助産学特別専攻科を卒業。助産師として、JA長野厚生連南長野医療センター 篠ノ井総合病院 産婦人科病棟にて18年半ほど勤務する。その後、上田市立産婦人科病院での勤務を経て、2023年に助産所ひめぐりを開業。二児の母。
妊娠・出産・産後はもちろん、妊娠前から更年期まで女性の健康を支える「助産所ひめぐり」
今回は、助産師の下村民子さんに、助産院を開業した理由や助産師として大切にしている考えを伺いました。
また、実際に助産所ひめぐりの産後ケアを利用したママにもインタビュー!助産所ひめぐりならではのサポートや、利用者のリアルな声もご紹介します。
助産師を目指したのは祖母の影響が大きかった

━━おばあさまが産婆さんだったと伺いました。その影響で助産師に?
下村 民子さん(以下、下村)今思えば、産婆さんだった祖母の存在が大きかったと思います。家に医療道具が入ったカバンがあり、子どもの頃に何気なく開けようとして祖母に怒られたことを覚えています。当時は何の道具かもわかりませんでしたが、大切なものなんだなという認識はありました。
ただ、最初から助産師を目指していたわけではなく、高校生のときに親から資格を取った方がいいと言われ看護師を目指すことにしました。当時は看護師の資格がないと助産師になれないことを知らなかったくらいです。
━━助産師になろうと思ったのは、いつ頃でしたか?
下村 看護学校に進学してからです。看護師の先に保健師か助産師の道があることを知り、どちらかを取りたいと思っていました。保健師は一度働いてからではないと目指せない状況でしたが、助産師ならそのまま進学できたのと祖母が助産師だったこともあって「適性があるかわからないけれど挑戦してみよう」という気持ちで助産師を目指すことに決めました。
病院勤務から助産院の開業へ 〜コロナ禍での気づきと決意〜
━━18年半病院で働かれていた中で、助産院を開こうと思ったのはなぜですか?
下村 新型コロナウイルスの流行が始まったことで、自分の働き方を考えるようになったことがきっかけです。立ち会い出産や面会が制限され、病院ではフォローしきれない部分が増えていく現状に違和感を覚えるようになりました。ちょうど年齢的にも節目の時期で、自分はここでやるべきことをやり尽くしたのではないか、はるか彼方にあった夢を追いかけてもいいのではないかと思い始めていました。

━━ずっと助産院を開きたい気持ちがあったのでしょうか?
下村 助産院を開きたいというよりは、祖母が新生児訪問をしている姿を見ていて「助産師はいずれ地域で支えていく仕事なんだろうな」と思っていました。きっと助産師になったときから心のどこかで地域で働くことを意識していたと思います。
助産師として大切にしている想い 〜一人ひとりに寄り添うケア〜
━━助産師として、どのような関わりを大切にされていますか?
下村 一人ひとりに寄り添うことを何よりも大切にしています。
助産師2年目の夜勤で、死産後の方の経過をみながら、正常なお産を取り上げ、さらにリスクの高い妊婦さんの経過をみる経験をしました。改めて「お産は一つとして同じものはない」と実感したとともに、それぞれの状況に応じたお手伝いをすることの大切さに気づかされました。その経験から一人ひとりに寄り添うことをずっと大切にしています。

━━具体的には、どのような関わり方をされているのでしょうか?
下村 例えば、お家にあるものを見せてもらって授乳や寝かしつけの工夫をご提案することがあります。一般的な説明をしても、生活に合わなければ続けられないと思うんです。実際にお家の環境を見せてもらいながら、その方に合った方法を一緒に考えることで「できる気がしました」と言ってくださった方もいます。
ママに聞く!助産所ひめぐりを利用してみてどう?

利用者ママ:佐藤さん(30代前半・赤ちゃんの体重チェックや乳房ケアのため利用)
━━助産所ひめぐりを知ったきっかけは?
佐藤さん(以下、佐藤)母親学級で知り合ったママ友さんが「助産所ひめぐり、いいよ〜」と教えてくれたんです。
━━実際に利用したきっかけを教えてください。
佐藤 赤ちゃんが小さめで生まれて体重の伸びがあまりよくなかったので、しばらく小児科に入院していました。小児科を退院するとすぐに相談できる人がいなくなってしまうのが不安で、生後1ヶ月の頃、助産所ひめぐりさんに相談しました。

━━産後ケアを受けて、どのように感じていますか?
佐藤 本当に来ていただいてよかったです。地域に助産師さんがいてくれることで、退院後も頼れる場所があると感じました。
同年代の友達はすでに小学生くらいの子どもがいることが多かったり、不妊治療中の方もいたりして、なかなか相談しづらいこともあります。でも、下村さんには安心して話せるし専門的なアドバイスももらえるので、本当に心強いです。

夫に助産師さんに来てもらうことを相談したとき、最初はあまり乗り気ではありませんでした。入院中は小児科の先生にお世話になっていたので「助産師さんに来てもらって何が変わるんだろう」と半信半疑だったようです。
でも、私の体や気持ちが楽になっている様子を見たことで、今は「助産師さんにお願いしてよかったね」と言ってくれています。
━━助産所ひめぐりのケアで印象に残っていることはありますか?
佐藤 おっぱいが硬くなって痛くなったときに来てもらったら、すぐ楽になりました。まさに魔法の手だなと思いました。
女性の一生に寄り添う助産師に
━━助産師として、どんな存在でありたいですか?
下村 助産師は女性の健康を支える仕事だと思っています。妊娠・出産で終わりではなく妊娠前から更年期まで、ちょっとでも困ったことがあったら気軽に相談できる存在でありたいです。

現在は、小学校での性教育、妊娠中から産後まで継続的にサポートする伴走型支援にも力を入れています。出産してからではなく、もっと早い段階から助産師が関わることで、心の余裕を持てるママが増えたらいいなと思っています。
更年期や婦人科系の相談にも対応しているので、女性が生涯にわたって安心して頼れる場所をつくっていきたいです。
助産所ひめぐり

住所 | 長野県上田市小泉2373 |
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電話 | 090-4536-8909 |
公式LINE | https://line.me/R/ti/p/@915wpyqq |
公式ホームページ | https://josanjo-himeguri.com/ |
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