助産院・助産所で出産するメリットとは?気になるデメリットや病院との違いも紹介!

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  • 助産院のメリットとデメリットを知りたい
  • 助産院と病院の違いがわからない
  • 助産院か病院での出産、どっちがいい?

出産は人生の中で最も大切なイベントの1つです。助産院での自然な出産に魅力を感じつつも、病院の方が体制が整っていそうで不安に感じる人もいると思います。

そこでこの記事では助産院で出産するメリット・デメリット、そして助産院と病院の違いについて詳しく解説します。

自分に合った出産場所を見つけたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

助産院で出産するメリット

助産院で出産するメリット

助産院での出産には、さまざまなメリットがあります。

以下では、助産院で出産するメリットを4つご紹介します。

自然なお産ができる

助産院では赤ちゃんとママが本来持つ力を引き出すように、助産師が妊娠中から出産にかけてサポートしてくれます。

例えば、出産時に多くの人が不安に思う会陰切開は行わず、病院のように分娩台を使うこともありません。

また自宅出産に対応してくれる助産院もあります。

アットホームでリラックスできる

自然なお産を成功させるには、ママと赤ちゃんの息を合わせることが大切です。

助産院では、妊娠期から信頼関係を築いてきた助産師が出産までサポートしてくれます。

またおうちに近いアットホームな雰囲気です。温かい空間でよく知っている助産師に出産をサポートしてもらえるため、リラックスした状態で安心して出産に臨めるでしょう。

家族みんなが立ち会いできる

助産院では赤ちゃんの兄弟も立ち会いできます。

病院では、夫以外の立ち会いが制限されているケースがほとんどです。特に小さいお子さんは保育園や学校で感染症をもらいやすく高いため、出産に立ち会うことは困難です。

しかし、助産院であれば感染予防を徹底した上で、新しい家族が誕生する特別な時間を家族とともに共有できます。

産後のサポートが手厚い

助産院は病院に比べて助産師一人あたりが担当する人数が少ないため、ゆっくり時間をかけた手厚いサポートが受けられます。

助産院で受けられるサポートには、以下のようなものがあります。

  • 母乳育児の支援
  • 赤ちゃんのお世話の支援
  • ママの休息のための支援

退院してからも継続的なサポートが受けられるため、妊娠中から産後にかけて手厚いサポートを受けたいという方には助産院がおすすめです。

助産院で出産するデメリット

助産院で出産するデメリット

助産院での出産には多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。

ここでは、助産院で出産するデメリットをご紹介します。

医療行為が限られる

助産院では、病院に比べて医療行為が限られてしまいます。

そもそも助産院で出産できる人は「正常な経過をたどっている人」だけなので、助産院には医師が常駐していません。最低限の医療設備は整っていますが、医療行為をするためには医師の指示が必要です。もし出産の途中でママや赤ちゃんに異常が生じた場合は病院に搬送となります。

助産院での出産を考えるなら、緊急事態に備えてどのような体制が整っているのかを確認しておくとよいでしょう。

助産院で出産できないケースがある

助産院は正常分娩を取り扱う施設であるため、高度な医療行為は提供できません。そのため助産院で出産したいと思っていても、妊娠中や出産中の経過によっては病院での出産になるケースもあります。

例えば、妊娠発症中に高血圧を発症したり分娩中に赤ちゃんの体調が悪化した場合は、連携している病院へ搬送されます。

助産院で出産できないケースがあることも理解しておきましょう。

助産院と産婦人科の違い

助産院と病院(産婦人科)の違いは、以下の通りです。

スクロールできます
特徴助産院産婦人科
メリット自然なお産ができる
アットホームな雰囲気
産後のサポートが手厚い
幅広い医療行為が受けられる
緊急時の対応が迅速
デメリット医療行為が限られる
助産師のこだわりが強くなりやすい
医療機器との距離が近く緊張しやすい
助産師との関係性が希薄になりやすい

助産院はアットホームな雰囲気で自然なお産ができますが、病院に比べて医療行為が限られます。

一方、産婦人科では幅広い医療行為を受けられますが、医療機器を目の前にするため妊婦さんにとっては緊張しやすい環境といえます。

助産院での出産とは

助産院とは、助産師が妊婦さんや出産された女性の方に対して、助産や保健指導を行う場所のことを指します。

自然なお産を希望する人にとって、助産院は最も適した出産場所です。

医療介入がないため自分のペースで出産を進められ布団や畳の上といった好きな場所を選ぶことができます。出産のときの姿勢も自由。分娩台に乗る必要はなく四つ這いや寝転ぶといった好きな姿勢で過ごせる点も大きなメリットです。

ただし助産院では医療行為が限られます。妊娠中や分娩中に異常事態が発生した場合には、医療機関での出産が必要となります。

病院での出産とは

病院は、助産院に比べて医療的なサポートが充実しています。リスクが高い出産であっても、専門的な処置を受けながら出産できるのは、病院ならではのメリットです。

また病院には産婦人科の医師が常駐しているため、緊急事態が発生しても迅速に対応できます。

ただし、病院での出産は制約が多いことも事実です。助産院のように自由な姿勢や自由な環境を選ぶことは難しいでしょう。

助産院で産めない人

助産院での出産にはたくさんのメリットがありますが、すべての人が利用できるわけではありません。特に医療的なサポートが求められる方は、病院での出産が必要です。

ここでは助産院で出産できない方の一例を紹介します。

不妊治療によって妊娠した人

不妊治療を経て妊娠した場合は、助産院での出産が難しい場合があります。不妊治療をする方の多くは年齢が高く、産道や子宮口が狭くなっているため帝王切開などの医療行為が必要になるリスクが高まるためです。

ただし、不妊治療の種類によっては、助産院で出産できることもあります。

まずは産婦人科で相談して、自分に合った出産場所や出産方法を確認しましょう。

帝王切開歴がある人

帝王切開歴がある方は子宮破裂のリスクが高まるといわれているため、助産院での出産ができません。子宮破裂が起こる頻度は0.05%〜0.1%と決して高くはありませんが、子宮破裂が発症した場合は医療処置が必要になります。

帝王切開による出産経験がある方は、安全面を考慮して病院での出産が必要です。

妊娠経過に異常がある人

妊娠中に異常が見つかった場合には医療的なサポートが必要になるため、助産院での出産はできません。

具体的には以下の通りです。

  • 多胎妊娠
  • 切迫早産
  • 妊娠糖尿病の合併
  • 羊水過多
  • 羊水過小
  • 骨盤位(逆子)

妊婦健診で上記のように診断された方は、病院でのお産になります。

婦人科の病気がある人

婦人科疾患を抱える妊婦さんも、助産院での出産ができません。

具体的には以下の通りです。

  • 血小板減少症
  • 甲状腺機能亢進症もしくは低下症
  • 全身性エリトマトーデス

以上のような婦人系の病気を抱えている方は、助産院ではなく病院でのお産になります。

助産院での出産に関してよくある質問

助産院での出産についてよくある質問

助産院での出産について、よくある質問をまとめました。
出産場所を選ぶための参考にしてください。

助産院での出産は危険ですか?

助産院では病院と比べて医療行為が限られていますが、ママや赤ちゃんに異常が見つかった場合は応急処置を行い迅速に病院に搬送できる体制を整えています。

また助産院を開業しているのはベテランの助産師たちです。ママと赤ちゃんの状態を常に細かく観察しており、異常を早期発見するスキルがあります。

助産院で産む人はどんな人が多いですか?

助産院には、自然なお産を希望する妊婦さんが訪れます。

助産院は病院と違い、さまざまな希望に寄り添える出産場所です。アットホームな空間で家族に囲まれながら自由な姿勢で過ごすといった、なるべく自然な形に近い出産を求めている方が助産院を選んでいます。

助産院で出産するにはどのくらいの費用がかかりますか?

助産院の出産費用の相場は45〜50万円程度です。厚生労働省のデータによると、令和5年度に最も出産費用が高かった施設は私的病院で約51万円でした。

出産費用は地域によっても差があるので、気になる施設がある人は調べてみると良いでしょう。

助産院のメリット・デメリットを知った上での選択を

この記事では、助産院で出産するメリット・デメリットを紹介しました。

助産院はアットホームな雰囲気の中で自然なお産ができる場所です。助産師との距離が近いため、手厚く寄り添ったサポートが受けられます。

ただし、助産院には医療行為が限られているというデメリットがあることも事実です。

助産院のメリット・デメリットを十分に理解した上で、ご自身と赤ちゃんにとって最適な出産環境を選びましょう。

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この記事を書いた人

Midmama(ミッドママ)は、助産師が運営する「助産師とママをつなぐ」Webメディアです。全国各地で活躍する助産師さんたちの想い、妊娠や出産に関する専門的な知識をお届けすることにより、妊婦さんやママたちの選択肢を広げていきます。

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